2001年10月12日
豊田市教育委員会
教育長 吉田允昭 様
サッカー場問題を忘れない!とよた市民の会
代 表  岡田耕一

「Get Our Dream!わたしたちの世紀に向けて」実施に対する申し入れ書

 スタジアムオープン記念事業「Get Our Dream!わたしたちの世紀に向けて」が、豊田市教育委員会の主催により開催準備が進んでいます。しかし、この事業は、教育的観点や児童・生徒の安全を考える上で非常に多くの疑問を残しています。

 まさにこの事業は、教育的な意義、目的の達成というより豊田スタジアムの稼働率を上げること、行事をすることが目的化されたものであることは誰の目から見ても明らかです。そうした事業に果たして児童・生徒が感動を体験できるのでしょうか。

 3月の当初予算計上時では、豊田市、東西加茂郡及び稲武町の全小中学生が一堂に会し、連帯感を育てることを目的の一つとしています。しかし、藤岡町の小学生1〜3年生は何らかの理由で参加しないのです。また、本物の競技に触れ、感動体験をすることも二つ目の目的とされていますが、Jリーグセカンドステージの一番大事な時期に一流の選手が出場し、本物であるハードなプレイが見られるとはとても思えません。また、ゲームは30分ハーフで、しかも試合途中で帰宅できるという目的も内容も中途半端な行事に成り下がっています。

 安全面から考えても子ども達にとっては、4階席や3階席では非常に恐怖を感じます。先日のストイコビッチ選手の引退試合でさえ約4万2千人の入場者数でした。この事業は、子ども達だけで約4万3千人、教員等を含めると4万5千人を超える人数が入場するのです。また、一部の教員には階段、通路に待機するよう指示されています。競技中のトラブル、行き帰りの交通安全も含め非常に多くの問題が山積されたままになっています。それらをすべて現場の教員に押し付けようとしているのです。
 事実、この事業計画の詳細が明らかになるとともに現場の教員や保護者の間から問題視する声があがり、急遽、教員や保護者により「10・24豊田スタジアム記念事業を考える会」が結成され、各種の問題提起がされております。また、その問題提起にも市教委は現場の教員や保護者が安心できる事業開催の方法を示さず、問題未解決のまま事業を開催しようとしています。

 豊田スタジアム建設計画時から多くの問題提起をしてきた「巨大サッカー場問題を考える会」を前身とし、スタジアム完成後も監視活動を継続している私たち「サッカー場問題を忘れない!とよた市民の会」と致しましても、この問題を無視することはできません。
 私たち市民の会は、安全面からの開催を憂慮するとともに教育費の有効的な活用、教育的観点からも教育的意義の全く感じられないこのスタジアムオープン記念事業「Get Our Dream!わたしたちの世紀に向けて」の即時中止決定の大英断を豊田市教育委員会に下して頂くことを強く要望致します。

 また、事業開催を強行するのであれば現場の教員、保護者の皆さんが安心して子どもたちを参加させられるよう各問題の対策を講じることをここに申し入れ致します。
以上

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