2001年3月22日
豊 田 市 長
鈴 木 公 平  様
サッカー場問題を忘れない!
とよた市民の会(略称:市民の会)
代表  岡田 耕一
豊田スタジアム建設費紛争に関する

公開質問状および申し入れ書

前略 山積する諸問題への対応について、連日ご苦労さまに思います。
 さて、ご承知のように当会は、巨大サッカー場(豊田スタジアム)建設問題に端を発し て結成された市民運動団体ですので、豊田スタジアムが抱えている諸問題には重大な関心 をもって見守ってきました。ところが、豊田スタジアムの建設費をめぐって、市当局と建 設会社との間で紛争が生じていることが、市議会においても再三取り上げられるに至って おります。
 しかしながら、報じられる紛争金額が巨額なものでありながら、市民には事態の真相が 全く明らかにされておりません。政策決定過程の透明性を求め、税金の無駄適いを厳しく 追及してきた当会としては、この問題が、密室の談合の中で「解決」されることを許すこ とはできません。
 そこで、以下のような質問に真摯に回答されることを求めると同時に、末尾のような申 し入れをする次第です。

[質問事項]

質問1.スタジアムの本体工事を請け負っている共同企業体(以下、「JV」という)と
  請負契約締結時から何回も設計変更に関する協議が行われたと言われるが、その設
  計変更の日時、協議の経過および変更された工事内容を、具体的に分かりやすく明
  らかにされたい。また、それらの設計変更に設計会社は、どんな関与をしたのか、
  あわせて具体的に説明されたい。

質問2.その設計変更に関し、当初予定されていなかった可動式尾根や大型スクリーンの
  設置は、どのような影響を与えたのか、明らかにされたい。

質問3.これまでの設計変更に関し、設計会社の責任はないのか、見解を示されたい。

質問4.伝えられるところによれば、平成11年3月と平成12年3月での設計変更協議
  において、JV側が契約金額の増額を求めたのに対し、市当局は減額すべき根拠を
  主張して、結果として双方の主張を相殺することで、契約金額の変更はなかったと
  いうことであるが、その交渉でのやり取りを、話し合いの場での議事録を再現する
  形で、明らかにされたい。

質問5.これまでは、契約金額の変更を含む契約変更はなかったと言われているが、現時
  点で、契約金額をめぐって市当局とJVとで、どのような交渉がされているのか。
  双方の主張を解釈を加えることなく列記し、主張の対立点を市民に明らかにされた
  い。

質問6.当会は、当初の請負契約が正当なもので、JV側も自信をもって契約に応じたも
  のであると信じたいし、ましてや、市当局から「将来は増額要求にも相談にのる」
  というような裏約束があったとは考えたくない。したがって、当初契約が粛々とし
  て履行されるのが当然のあり方であると考える。その意味では、この問題が、市当
  局とJVとの交渉事になっていること自体が理解できない。しかし、現実に交渉の
  一方の当事者になっている市当局としては、何を望ましい解決策と考えているのか
  見解を明らかにするともに、そう考えている根拠を明示されたい。


[申し入れ事項]
1.建設会社からのいかなる契約金額の増額要求にも応じないこと。
2.もし、増額要求に応じたばあいには、そうせざるを得なかったことに対する責任を明
 確にすること。すなわち、市当局に原因があったとすれば、その責任者を明確し、厳正
 な処分をすること。また、設計会社に原因があったとすれが、設計会社に対して直ちに
 法的な損害賠償を要求すること。
                                       以上
追記
 上記の「質問事項」に対する回答は、3月31日までに文書でして下さい。なお、
 その際、「申し入れ事項」に対する見解があれば、あわせてお示し下さい。
 以上の公開質問状と申し入れに対して、市当局からは、3月31日の回答期限が守れな
いという通知があったのみで、今日現在、何の対応もありません。
 岡田耕一市議の話では、5月16日開催予定の役員改選のための臨時市議会には、契約
変更議案は提出されないとのことですので、回答は6月市議会局直前まで引き延ばされそ
うです。
 しかし、私たちがこうした文書を提出した目的は、市当局の結論を聞きたいのではなく
現状における経過を市民にあきらかにしてはしいというものです。決定された政策の根拠
だけでなく、決定にいたる経過をあきらかにし、その都度、市民の意見を聞くことがなけ
れば、真の情報全開とは言えず、市民への説明責任を果たすことにもならないと思うので
すが、鈴木市長になっても、市当局の体質に大きな改善がみられないことが残念です。
(5月8日記)

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