会報第21号 18年10月18日 発行
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 瀧川さんは伊勢湾台風の教訓を掘り起こしたいと考え「震災から学ぶボランティアネットの会」を結成しました。そこでは環境問題を含め災害に強いまちづくりを目指す活動を行っています。また、東海豪雨の災害をきっかけに、河川やその流域で活動を行い、他の震災地の人たちとも交流をしています。
 現在は震災が発生するとすぐにボランティアセンターが開設されますが、これは市が開設し、運営は社会福祉協議会とボランティアが行ないます。瀧川さんたちは、ボランティアの募集や受入中止情報をメールで流し、ボランティアが活動しやすいよう支援を行なっているとのことでした。

「豊田市の弱点とは??」
          (豊田市防災防犯課課長 川澄健一さん)
 川澄さんは、豊田市の防災対策の現状について説明しました。市には災害対策本部があり、職員が12名います。合併後の豊田市の心配事は、市の70%が山林で、手も入っていないため、雨が降った時の土砂災害のおそれがあること(市独自の暫定的な避難の基準を定めています)、また、孤立集落が市内140カ所あり、災害発生の際それらの地域からの情報が入って来ず、被害が拡大する可能性があることです。
 豊田市の防災対策としては、いろんな震災地の情報を得て災害を想定し、それについて準備をすること、具体的には以下のことを進めていくとの説明がありました。新市としての防災無線の整備(市と各地間で相互に情報のやりとりをする)、災害対策情報支援システムの構築(災害時に市へ寄せられた要望等についてどこまで対応できたかを、市の中で情報を共有する)、他市との災害援助協定の見直し、市内の団体との支援協定(支援物資等)、自主防災会の結成をはじめとする市民防災の推進、などが挙げられました。

 パネラーのみなさんの報告の後、会場から、またパネラー相互間での意見交換がなされました。災害時の水の確保、高齢者や身体が不自由な人をどのように保護するか、下水道を利用した仮設トイレの試みについて、災害が発生した時車をどうすればよいか・・・など、さまざまな意見が出され、とてもこの紙面で紹介しきれないほど中身の濃いシンポジウムとなりました。お忙しい中パネラーとして参加していただいた北尾さん、瀧川さん、川澄さんに感謝申し上げるとともに、災害が発生した時に今回得た知識・教訓をぜひ生かしていきたいと強く思いました。
(とよた市民の会 副代表 小笠原輝美)

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