会報第25号 2009.11.11 発行
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09衆議院選挙結果についての座談会

9月30日、とよた市民の会の事務局メンバー5人が先の総選挙について座談会を行いました。以下はその要約です。

(政権交代・民主党の勝利には肯定的評価)
  1. (A)政権交代は良かったと思う。又、前回、自民党・公明党が3分2を取り、他の意見を全く無視した横暴な政治を行ったが、今回は民主党が3分2まで達しなかったことも良かった。民主党が独走しない為にも社民党にはもう少し議席を確保して欲しかった。

  2. (B)政権交代が実現したのは良かった。しかし、前回、今回の総選挙を見て、選挙制度に問題があるとは感じた。

  3. (C)政権交代は良かったと思うが、自公政権の敵失の面が強い。私も選挙制度に矛盾を感じる。

  4. (D)今回の政権交代は、私には「ベルリンの壁の崩壊」に近い感覚だ。これを機に「地域代表は、自民党」と言う雰囲気が変わればと思う。ただ、豊田地区の民主党はトヨタ労組だから、地域の事案について民主党に期待できない。でも、自民党は徹底的にぶっ潰すべきだ。

  5. (E)社民党支援で動いたので、この地域の社民党票が3%を切って2.7%だったことがショックだった。主観的には、今回の選挙は比例候補にユニオン運動の坂さんが立候補したこともあり、豊田地区では今まで以上の人に動いてもらったので、深刻に悩んでいる。選挙結果については、小泉・安倍と続いた「憲法改正、民族排外主義的」な流れに危機感を抱いていたので、ホットしている。
  1. (D)この地域で、社民と共産でだいたい1万4千ぐらいの票だ。これをどう評価するかも課題だ。
  1. (C)マスコミがマニフェストを取り上げ、政策論争に近づいた。今まで自民党総裁が代わると、あたかも擬似政権交代かのような報道だったが、今回は良かった。
(現在の選挙制度は変革が必要)
  1. (B)自分が学生の頃「小選挙区制は得票数と当選者数の差が大きすぎる」との議論があったが、前回、今回の総選挙を見て、現在の選挙制度は変える必要があると感じる。

  2. (C)自民党と民主党との小選挙区での得票率は約10%の差だったが、獲得した議席数は2倍以上になった。やはり得票数に応じて議席が配分される比例代表制を選挙の中心にすべきだ。ドイツの小選挙区比例代表併用制を参考にしてみてはどうだろう。

  3. (D)選挙制度は、衆議院は昔の中選挙区、参議院は単純比例代表制が良いと思う。
(豊田地区で気になった事)
  1. (A)みんなの党や幸福実現党がまあまあな票になっている。意外だった。

  2. (B)この地区での幸福実現党は、選挙区票はまあまあだが、比例区は少なかった。
  1. (D)それは、民主も自民も嫌いだという人が、他の党が立っていないからと言うだけの理由で投票したと思う。
  1. (B)幸福実現党がこの地区で予想以上の票を取ったのも、民主党が全国的に大勝したのも、今回かぎりのような気がする。
(新政権の評価はさまざま)

  1. (A)選挙後、1カ月だが、「民主党は案外頑張っている」と感じている人が多い気がする。天下りやダム中止にしても、公約を実現させるため動いていると評価している人が多い気がする。
  1. (D)素人集団が案外一生懸命動いている、と言う感じかな。しばらくは期待をしてみたい。
  1. (A)次の参議院選挙では、少数政党がキャスティングボートを握れるくらいの議席が欲しい。
  1. (D)そううまくは行かないだろう。
(若い層の投票行動は)

  1. (B)今回、若い人が選挙に行ったのだろうか、と言う思いがある。金子勝さんが「若い人は行ってない」と言ったのを聞いた。若い人の力で政治を動かす事が重要。
  1. (A)こども手当の支給など、若い主婦などが投票に行ったと思う。

  2. (B)それらの若い層が、共産・社民ではなく、民主に投票したのは何故だろう。
  1. (E)前回の参議院選挙で社民党支持を表明していた多くの仲間が、投票直前に民主・谷岡が最終議席を公明と争っているとの報道で谷岡に投票した。今回も同じだろう。
  1. (D)初めて投票した若い層は、取りあえずは反現政権の意識だから民主だろう。若い女性がこども手当を真剣に生活の当てにして考えている話を聞いたことがある。
(今後の政治はどうなる、どの方向が良い)

  1. (D)自民党と民主党のどちらも大きな矛盾を抱えている。自民党は@新自由主義を推し進める部分A愛国心に依拠し日本の文化・慣習を大事にする部分、この2つは必ずしも一致しない。民主党は、安全保障、環境政策で党内は割れている。
  1. (B)民主党の数が多くなり、おかしな方向に行きそうな時は、受け皿になるしっかりした政党が必要。
  1. (A)今回、国政を目指す人が、自民党ではワクが無く、民主党から立った。次回は反対になるのではないか。

  2. (B)民主党はマニフェストどおりで無くても、出来ないものはハッキリ表明すべき。
  1. (A)高速道路料金にしても渋滞がひどいところは徴収すべきだ。
  1. (D)その問題の評価は「みどりのグループ」のなかでも@料金無料で走行車両が増えれば環境に悪いA今までの高速料金で国民の目が届かないところで道路建設が進んでいたことに比べれば前進だ、と意見が割れている。
  1. (A)ガソリンの暫定税率の廃止は良いが「炭素税」をそれ以上に課税すべき。そうすれば、必要に応じ交通手段を選択し、環境とコストを考えた利用になるのではないか。
  1. (D)11月から始まる太陽光発電の電気を電力会社に買い取らす政策も、個人の発電分だけでは不十分で、企業の発電分も買い取らせて、発電産業への参入を可能にすべきだ。
  1. (C)個別の政策の前に、全体のエネルギーの消費量を抑制することを基本にすべき。
* この他、税制のあり方、財政運用、についての議論もありましたが、紙面の都合上省略します。
文責 田中

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